禁断の恋
―――保健室―――

「ごめんな?俺のせいでこんなことになって…」


「ううん。平気だよ?ハブは嫌だけど、そのくらいでいなくなる友達だったらいらないから。達也君、教室もどって?」


これも精一杯の強がり。 

本当は泣いてしまって、だれかにそばにいてほしかった。


「…そんなつよがらなくていいよ。…泣けよ。泣きたいんだろ?」


達也…あなたはなんでもお見通しなんだね? 


私は泣いた。 
涙が枯れるくらいに。 


途中で達也がそっと抱きしめてくれたのが、とっても安心できた。 


「ごめんね?ありがとう」

1時間くらい泣いてたんじゃないだろうか? 


時間を見ると、すでに2時間目が始まっていた。


「おう。ほんとに大丈夫なんだな?」


「うんッ!!」


今度はムリしないで笑えた。きっと、1人じゃないって安心できたんだと思う。

「じゃぁ、教室もどろっか。平気?」


「大丈夫!」


ほんとはちょっと怖かったけど、負けたくないって思った。 
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