ふたりで
「真愛、落ち着いたか?」
暫くして俺は、真愛を抱いていた腕をゆるめ、真愛の顔を覗き込んだ。
真愛は、
「もう、大丈夫。」
と、ホッとした表情で答えてくれた。
「真愛、3限目の授業は?」
と気になって聞くと、
「今日は、休講だったの。」
なんという偶然だろうか。きっと、俺たちは、そうなるようになっているんだな。
「偶然だな。俺の授業も休講だった。」
と言うと、真愛も驚いていた。
「なあ、次の授業まで、少し話さないか?」
「いいよ。」
俺は、真愛にぶつかってみることにした。
「真愛、俺たち、ちゃんと付き合おう。お互いに一緒にいたいと心から思っているよな。」
真愛は黙ったまま、頷いた。
「もう、俺を彼氏として、認めるよな。」
今度は、真愛は俺の目を真っ直ぐに見つめて、大きく頷いた。
やっと真愛を手に入れた!
これでもう、絶対手離すもんか!
俺たちは、今日、触れるだけのキスをした。