ふたりで

まー君のマンションは、やはり全て土足で、なんとも落ち着かない。

まして、まー君たちの温かい配慮により、こーちゃんと、同室にされる。ベッドは、別々だけど。

まあ、時折、ベッドで愛し合っているから、今更なんだけど、身内のいるところだと、ちょっとバツが悪い。

こーちゃんの平気そうな態度に、余裕を感じ、ほんの少しムカついた。

美都ちゃんは、本当になにもかもが小さくて、可愛い。美都ちゃんの手に私の指を持っていくと、小さな手で握ってくる。

これは、絶対に手放せないなあ。

何年後かには、こーちゃんとの赤ちゃんがいるのだろうか。と自分で想像して、一人で赤面していた。

明日から、こーちゃんと、トロントの街を見て回る予定だ。まー君も、2日間は休みの日があるから、案内してくれるって。主にこーちゃんが行きたい所が、ほとんどだけどね。

これから、5日間、じっくり楽しみたいなあ。


その夜は、桜さんと、ちらし寿司をつくった。

少しスーツケースに入れてきた日本の食材をった。

「うまいなあ。やっぱり和食は、いいなあ。」
とまー君は、大満足だった。
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