手のひらを太陽に
そういえば、今日は朝から虹恋がいない。


一緒に登校しているわけじゃないし
席替えをしてしまったから、席も近くない。

休み時間に虹恋が私の所に来ないから
それでやっと、虹恋がいない事に気付いた。


虹恋は遅れてくるだろうと考えているうちに
お昼休みのスタートを告げるチャイムがなった。
キーンコーンカーンコーン……
キーンコーンカーンコーン…………

ーーーーーー12:50ーーーーーー

いつも通り、とりあえず中庭に行こうかな?
お昼休みに、虹恋くるかもしれないし…

1人で黙々と昼食を摂り始めた。

半分位、食べ終わった時

『ん。』
頭上から聞こえる声

目の前に差し出されるココア

まるで見下すかのように、高い場所から私を見ている。

それは……

『太陽さん?!』


『やるっていってるんだから、受け取れよ。早く。』


『えっ、あっ!また貰っていいんですか??』


『要らないなら、俺が飲むから要らないならやらない。』


『いやいや!!いただきます!
ありがとうございます!!』


『変わってる奴。』


変わってるのは、太陽さんだと思うなぁ。
ということは、口には出さなかった。


話しかけられたことが嬉しかった。


安心するような、心地よいい声色で
話し方も聞き惚れるような滑らかな話し方で…


一気に心惹かれているのが、恋愛ベタな私でもわかった。

整った横顔。

見とれてしまう。


まじまじと、見入ってしまう。


綺麗な顔立ち……
< 15 / 28 >

この作品をシェア

pagetop