手のひらを太陽に
ーーーカラン♪
私のレッスンルームは、1番奥。
3人だけのクラス。

のはずなのに、
中からざわざわガヤガヤと賑やかな声が聞こえる。


中に入れず、立ち尽くしていると
背後からこえがした。

『海美ちゃん!おはよう。
実は今日ね
急遽 次のシーズンから入会を希望してる方達が
見学に来ることになってさ、、
まぁ、応募が多すぎて、今見学会やらないと
スクールに入りきらない人数集まりそうで……
急にごめんなさいね。

今日来ているのが21人のお子さんと30人の親御さん。
見学したいクラスの希望をとって
好きなクラスの見学をしていいことにしたんだけど、
2組の親子以外は
みんな海美ちゃんのクラスを希望しててさ…
今日は、いつもの3分の2しか使えない、、
本当にごめんなさいね。

いつも通りレッスンするから、
教室に入って柔軟しててちょうだい。』

そんなに、このスクールは人気が出てきたのか。
後輩が増えるのは嬉しいけど
私がレッスンしているところを、
礼儀もなにもわきまえずに
覗きに来る後輩が増えている気がして不愉快だった。

入会は、ワンシーズン事に区切っており
次の入会は8月だった。

希望すれば、入れる訳でも
お金を積めば、入れる訳でもない。

見学会の時から内緒でテストが始まっており
子供達の、見学の様子
親の見学の様子が点数化され、評価される。
それから、表向きな入会テスト(面接、実技)があり
それをクリアした子だけが入会できる。

テストはかなりの倍率になることは毎回の事だった。
< 23 / 28 >

この作品をシェア

pagetop