星に願いを
最上家・別荘
夏休み…。
【最上家別荘・芹明の部屋】
《芹明SIDE》
夏休みに入って1週間か。
倉庫に行かなくなって2週間。
部屋に引きこもって2週間。
琥珀に会わなくなって2週間。
理緒「せっちゃん!」
芹明「どーした?」
理緒「姫になるとどーして狙われるの?」
芹明「えっ?」
理緒「前にねくうちゃんが言ったの姫になったら狙われること増えるから俺のそばを離れるなって。もし、俺がいないときはせっちゃんか珠明ちゃんと一緒にいてって。」
芹明「理緒は今、中1だよな?」
理緒「うん。」
芹明「なら、そろそろ話しても平気かな。」
花緒が死んだ理由。
魔王は理緒に話したくないって言ってたし。
理緒「お姉ちゃんが死んじゃったのも姫ってのが関係してるの?」
勘がいいな。
芹明「あぁ。花緒は蝶蘭っていう私が今総長をしてるところの姫だったんだよ。姫ははっきりいえば総長の弱点。つまり総長の彼女。だから、狙われる。」
理緒「彼女を狙えば弱るから?」
芹明「そうだ。」
理緒「でも、お姉ちゃんには彼氏いなかったはず…」
花緒は7代目副総長と付き合ってたんだよな。
珠明は10代目の副総長。
私は9代目の副総長もつとめた。
芹明「理緒が知らなかっただけで居たんだよ。7代目の副総長であった、栄一と。」
理緒「副総長の女だったのに姫になれたの?」
芹明「私が幹部だったこともあってな。それにそのとき、総長であったダイヤは彼女がいなかったから姫もいなかったし。」