【短】狂愛彼氏 ーキミが大人になるまではー
2つも年上だし。
尚くん、モテモテだし。
「彼女は?」
「いないよ、そんな子」
「でも……」
「いたとしても、忘れた」
「!?」
「安心して。今も昔も、木葉しか見てないから」
「尚……くん……?」
「わかった?」
「うっ……うん!」
(やったぁ……!!)
彼女、かぁ。
わたし……尚くんの彼女に、なれたんだ!!
__ジャラン
(!!)
尚くんが腕をあげたから、わたしの腕も、つられてあがる。
「捕まえた、木葉」
「捕まえられ……ちゃったね」
やっぱり手錠をはめたがる意味も
30秒もあれば会える距離に住んでいて
写真をこんなにもたくさん飾っている意味も
わたしにはさっぱり理解できそうにない。
尚くんは、そんな不思議なわたしの幼なじみ
……ううん
今日から、わたしの『彼氏』だ。