プラネタリウム

花火

かれこれ2週間…。

変わらない毎日。

テストが近い…。
テンション下がる。

北斗は余裕そう…。なぜだ?

授業中はほとんど寝てるのになぜ?

私は数字が嫌い。
形式さえ覚えたら簡単だ…いやいや簡単なわけないよ。
理解不能。

でも進学希望だから赤点なんて取りたくない‼

だから必死で勉強した。
北斗と遊ぶの我慢して…。

でもね、テストが終わって気付いた。
私は全て70超えて北斗に自慢しようと思ったら…。
90点台…なぜ?

北斗いわく「寝ながら聞いてる」らしい…。

だったら勉強教えてよ‼っていいたい。

「夏休み…スパルタだな。数学…」

さっき私嘘つきました。

数学…30点…笑えない‼

「見えてた?」

「たまたまね…」

一回につきカフェオレで契約。

夏休みはバイト三昧に、勉強、時々デート。

本当にスパルタで「違う‼」とか「はぁ?」とかそんなばっかりでヘコんだ。

なつさんもあきれてるようにすら感じた。

だけどね…「はい」って差し出された小さな箱。

何だろう?

「あけていい?」

「あけてみて」

ネックレス。かわいい…。

私のイニシャルAだ…。

「ありがとう」

「明日、誕生日でしょ?」

そうだ‼忘れてた…。
8月9日…1日早かったらよかったのにって母がよく言ってた。

覚えててくれた事が私は嬉しかった。

「つけていい?」

「つけてあげるよ」

緊張するね…私、何されてもドキドキするの。

北斗だから…だよ。

北斗の家はお金持ちそうだけど気になってた…

「何でバイト?」
聞いてしまった。空気読めない私のこのタイミングに…

「うーん…本好きだからかなぁ」

「部屋に本ないじゃん…」

北斗はクローゼットを開けるとたくさん本があった。
マンガの本。

本人いわく光に当たると色が褪せるからクローゼットにしまっているらしい…。

知らない一面をまた知れた。

彼女の特権。

嬉しい特権。

こんな夏休みもあっという間に過ぎていく…。

私の誕生日はバイトで、家族でケーキ食べて終わった。

北斗はバイトで会えなかった。
会いたかった…でも仕方ないよ…。

胸で光るネックレス…。

ネックレスが薄くなっちゃいそうなくらい触ってる。

触ってるだけなのに落ち着く。
好きな人からもらった物は不思議な力を持っている。


夏休みに入ってから初めてりこにあった。

おばあちゃんの家に行った話や、ゆうりくんとデートした話し…話がつきなかった。

私はデートより勉強を教えてもらってる時間が多い話しをしたら、りこから「ありえなっ‼」って言われて終わった。

唯一の甘い時間は誕生日プレゼントをもらった日くらい。

恋人同士でするであろう事はなかった…。

りこはゆうりくんに電話でも「好き」とか毎日いい合っているとか「会ったら絶対ちゅーしてるよ」とか言ってた。

「あかねと北斗は小学生みたいだね」って笑われた。

私…もしかして女性らしさがかけてるのかな?

「でもね‼一回だけちゅーしてもらったよ‼」

りこは爆笑してた。
「必死すぎ‼」

やっぱり?

「あかねはやっぱりテレるとサルだね」

はぁ…。

「嘘‼かわいいよ‼」

りこってお姉ちゃんみたい。
一緒にいると楽しい。

時間が過ぎるのが早くてさっき会ったばっかりなのにもうバイバイだ…。

あっ…‼

「りこ‼私ケータイ持ったの‼」

今さら…。

夏休み前に言おうと思って忘れてた…。

教えてもらうのが遅いとか北斗の前にりこでしょっとか冗談で言ってた。

とにかく平謝り。

その代償は何と…りこの大好きなクリームパン。
安いもんだ。

ご機嫌になったりこはクリームパン食べながら帰って行った。


明後日はお祭りだ…。
花火大会…。

知ってる人に会いたくない。
だから…いかない。

北斗の誘いも断ったし、バイト入れたし。
夕方の6時まで。

彼氏や彼女がいたら行きたいイベント。

でも…勇気ないよ。
私には…。
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