俺様がキライな女だっているんです!
少しぼーっとしちゃった私の手から、虹がスマホを抜き取る。

早業。

「もしもし、皇?蓮はオレといるから、大丈夫だ。蓮が楽園で癒されたら帰るよ。はぁ?!お前がそんなこと言える立場か!1週間、あのバカ女強く拒否らず黙ってくっつかせて、蓮が距離置くのも当たり前だろ!今日はオレも一緒に見たから知ってんだよ。バカ女を歌わせて、よりによってお前が作った蓮の曲だろ?!ふざけんじゃねぇよ!蓮を大事にできてないお前が言い訳なんかすんなっ!オレ達は今からレインボーの企画会議なんだよ。邪魔すんな。じゃあな。」

一気にまくし立て、そのまま電源をおとしてしまった。

レインボーの企画会議って…。

なんか緊張も溶けて、バカらしくなって笑いがでてきた。

「ハイ、スマホ。さて、今日は水着を買いに行って…あっ、オレ達手ぶらだったな。とりあえず、いるもの買いに行くぞ。」

『うん、スケッチブックとペンも買って、夜は会議だね。』

「おー!酒飲みながら会議だ!」

今はこの楽園で何も考えず、バカみたいにはしゃいで忘れよう。
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