晴れ渡る空の下で、君のために風となる。
あれって、もしかしなくても……!


「また告白されてんの、あいつ」


幼なじみのスキャンダルに湧く私をよそに、真田は冷静にその光景を眺めている。

なんだよ、冷めてるなぁ! とスルーしかけて、留まる。


「……またって、どういうこと」

「知らないの? 長谷って結構モテるんだよ」


ポテトを頬張る真田が伝えた事実は、雷が落ちるような衝撃を私に与えた。

なん、ですって……?


「嘘でしょ、知らないよそんなの」

「あんたが知る気なかっただけでしょ。1年の頃から結構人気あったし、今なんかは新入生がかなり騒いでるって噂」

「へ、へぇ……」


知らなかった……康介ってモテるんだ。

まぁでも、いいやつだもんね。そこは間違いない。バカだけど。身長も高いし、顔も別に悪くないし。ザ・スポーツマンって感じだし、女子ウケは良さそう。バカだけど。

こうやって冷静に分析してみると、人気が出るのも道理なような気もするなぁ。


「ま、同期とかはあんたっていう存在を知ってるから、下手に告白したりする子は少ないみたいよ」

「……だから、私はそんなんじゃないって」


真田まで言うか。そう思って抗議しようとするも、彼女がそれを封じ込めに来る。
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