晴れ渡る空の下で、君のために風となる。
ナイス過ぎるよ南山!


「なんて先生!?」

「志村良太っていう古典の先生。講師なんだけど、さっき見たから今日はいると思うぞ」


非常勤講師の先生なのか。

名前を聞いても思い当たらないから、私は受け持ってもらったことのない先生なんだと思う。


「じゃあ、講師室にいるよね?」

「多分な。授業終わったら早々に帰るかもしんないから、早めに行った方がいいと思う」

「わかった! ありがとう!」


シムラリョウタ先生! 姿形も全然知らないけど、すぐに行きます!

多分本当に、最後の望み。

どうかその先生がリョータでありますように!




終礼を終えて、私はダッシュで教室を飛び出した。

階段を駆け下りて、職員室の隣にある講師室の扉をノックする。
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