晴れ渡る空の下で、君のために風となる。
すぐに来たエレベーターに乗り込んで、考えるよりも先に4階のボタンを押した。
こうも毎日訪れていると、リョータのところに向かうまでの行動が染みついている。
顔を覚えられていそうで嫌だなーと思いつつナースステーションで手続きを済ますけれど、そこで働く人達は各々に仕事をこなしていて、こちらに興味を示すことはない。
一々気にしてもいられないんだろうけど、私としても結構ありがたい。
面会者用の札を一つ手に取って、リョータがいる病室に足を踏み入れた。
いつもの調子でリョータのベッドに向かって歩く。リョータのベッドは、ピンク色のカーテンが仕切られていた。
もう少しで一角に差し掛かる、というところで、先客がいることに気付いた。
カーテンの隙間から見えた姿は、彩音ちゃんだ。
「……っ」
反射的に息を殺したのは、そこに流れている空気があまりに静かで、私の立ち入る隙がないように思えたからだった。
こうも毎日訪れていると、リョータのところに向かうまでの行動が染みついている。
顔を覚えられていそうで嫌だなーと思いつつナースステーションで手続きを済ますけれど、そこで働く人達は各々に仕事をこなしていて、こちらに興味を示すことはない。
一々気にしてもいられないんだろうけど、私としても結構ありがたい。
面会者用の札を一つ手に取って、リョータがいる病室に足を踏み入れた。
いつもの調子でリョータのベッドに向かって歩く。リョータのベッドは、ピンク色のカーテンが仕切られていた。
もう少しで一角に差し掛かる、というところで、先客がいることに気付いた。
カーテンの隙間から見えた姿は、彩音ちゃんだ。
「……っ」
反射的に息を殺したのは、そこに流れている空気があまりに静かで、私の立ち入る隙がないように思えたからだった。