晴れ渡る空の下で、君のために風となる。
声をかけてくれたトモちゃんに詫びを入れ、キャリーバッグをガラガラと引きながら学校を飛び出した。
休日なので病院の正面玄関は開いていない。警備員さんのいる通用口を通り、エントランスを突っ切った。
ボタンを押して、着く間ももどかしくエレベーターに乗り込む。
「……っ」
遂にリョータに会える。そう思うと、信じられないくらい心臓が暴れ出して息苦しくなった。
ナースステーションで面会の手続きを終え、逸る気持ちを抑えられないままに病室に入る。
あぁどうか、これが夢でありませんように。
心の中で何度も願いながら、一歩一歩踏み締めて歩く。
前方、リョータのベッドのカーテンは開いていた。
胸が張り詰めている。強い圧迫と、少しの興奮。空調は涼しく設定されているのに、全身が暑くてたまらない。
そして遂に、
「……っ」
瞳に光を宿したリョータの姿を、捉えた。
キャリーバッグの音で誰かが来たことに気付いたのか、リョータが徐に視線をこちらに向ける。
酸素マスクはつけられたまま、腕には点滴の管も繋がれている。
それでも──リョータの目が、私を映した。
休日なので病院の正面玄関は開いていない。警備員さんのいる通用口を通り、エントランスを突っ切った。
ボタンを押して、着く間ももどかしくエレベーターに乗り込む。
「……っ」
遂にリョータに会える。そう思うと、信じられないくらい心臓が暴れ出して息苦しくなった。
ナースステーションで面会の手続きを終え、逸る気持ちを抑えられないままに病室に入る。
あぁどうか、これが夢でありませんように。
心の中で何度も願いながら、一歩一歩踏み締めて歩く。
前方、リョータのベッドのカーテンは開いていた。
胸が張り詰めている。強い圧迫と、少しの興奮。空調は涼しく設定されているのに、全身が暑くてたまらない。
そして遂に、
「……っ」
瞳に光を宿したリョータの姿を、捉えた。
キャリーバッグの音で誰かが来たことに気付いたのか、リョータが徐に視線をこちらに向ける。
酸素マスクはつけられたまま、腕には点滴の管も繋がれている。
それでも──リョータの目が、私を映した。