HEAVEN of JOKERS
「……じゃあ、修太くん、でいい……かな?」
お言葉に甘えて、修太くんって呼んで、敬語もなくしてみた。
私も、彼に近づきたいと思ったからかもしれない。
「あ、うん……それで……ええよ、
…………紬」
「……っ」
少し照れたように言う彼に、心の全てが持っていかれた気がした。
「あ、うん……」
それからはなにも言えなくて、二人で掃除をした。
そして、結構片付いてきたとき、修太くんを呼ぶ声が聞こえた。
あれは、多分和成さんかな?
翔平さんじゃないから。
「……やっば、トイレって抜けてきたんやった」
修太くんにつられて時計を見ると、あれから30分以上たっている。
「30分は長いね……」
私がぽつり、というと、修太くんは大笑いした。
「せやな……せやな!!はははっ!」
「な、なにがおかしいの……」
「そんな真面目に言われても笑うだけやろ!」
「え~……」
「ん、さすがにそろそろ行かんとやばいな……
ごめんな、最後まで手伝えなくて」
「ううん……!ありがとう、あの、うれしかった」
精一杯、自分の気持ちを伝えると、そんな私を見て修太くんはまた笑った。
「…………あの、紬?」
「ん?」
「また、声かけてもええかな?」
その言葉がうれしくて。、
どうしようもなく、胸が高鳴って。
「うん……っ」
全力で、返事をした。