HEAVEN of JOKERS
それから、雷神連合の幹部三人が家に集まるときは必ず、修太くんはなにかと理由をつけて、私のところへきてくれるようになった。
何回目かで交換したメールアドレスと電話番号。
私の携帯には、修太くんって表示されて、彼の携帯には、紬って表示される。
それだけで、なんか心が暖まる気がしたのだ。
『ほな……、明日、翔平ん家で集まる予定やから……
……会いに行くな?』
「……うん、待ってる」
電話越しに聞こえる声に、ドキドキして。
◆◆◆
From 修太くん
ついたで!!どこおる?
◆◆◆
「自分の部屋にいるよ……っと」
そうかいて送信ボタンを押して。
しばらくしてノックが聞こえて。
「は、入ってもええ?」
何故か何回来ても緊張してるその声に、毎回クスリと笑って、
「どーぞっ!」
って、すぐ開くドアを待つ。
「ほんでなー!
そんときその犬がな~?」
修太くんは、いつも雷神連合に関係のない話で私を笑わせてくれる。
気遣いか、まったくの無意識かわからないけど、それでもうれしかったりする。
彼といる時間は楽しくて楽しくて、仕方なかった。
「あ……、もう時間や……」
でも、修太くんが二人をごまかせる時間なんて限られていて。
「そっか……!またくるとき、連絡して?」
毎回毎回、それはとても名残惜しかった。
そしてそのまま、部屋を出る……というのが、いつもなんだけど。
今日は少し違った。
「……修太くん?」
部屋を出ようとした修太くんは、何故か立ち止まって私を見つめている。
「……紬、」
「ん?」
そして、その髪色に負けないくらい、真っ赤な顔をして、わたしに言った。
「こ、今週の土曜日……っ、
あ、遊びにいかへん!?」
え……?
驚いて修太くんを見ると、修太くんは、恥ずかしさからか、顔を隠している。