HEAVEN of JOKERS
【Side修太】
コイツは、いつも何を考えているのかわからん。
ただ、こいつがとんでもない化け物で、この雷神連合の中心人物ってことは確かや。
東雲 翔平。
すれ違う誰もが一度は振り向くイケメンや。
優しそーな顔をして、柔らかそうな髪しよって、そして、近づいてきた女に言うんや。
「どけ、クズ女」
ってな。
化け物級ってのはなんも顔だけやない、喧嘩も強うて、この連合の頭はっとる。
俺はこの雷神連合の幹部やけど、それでも、こいつのこと、恐いと思うことなんてしょっちゅうや。
今から、雷神連合の三人で傘下のチームのことやら、
この町の治安のことやら、色々決めんとやから、
翔平の家に向かっている。
あっこ、大豪邸で未だに慣れへん。
「疲れた~、なんか食おうぜ」
広い玄関を抜けて、少し廊下を歩いて右側のドアを開けるとあのアホでかいリビング。
とりあえず、そこで食べ物でも調達するんやろな。
「俺、オムライスが食いたいな~」
和成が語尾を伸ばしながら言うた。
でもええね、俺もちょうど食べたいと思ってたとこやわ。
「ガキかよ」
翔平がそう言うけど、なんでやねん。
うまいねんで、オムライス。
「ええやんか!オムライス!」
オムライスという単語がでてきてから、もうオムライスしか食べる気しーひん。
オムライス食べよ?な?
「しかたねぇな~
夕飯はオムライスにするか」
翔平はそう言いながら、リビングへのドアを開けた。