この世界の中で生きていく為に私がすること。
「でも」
やはりご馳走になるのは悪いので、払うという言うのだが…辰巳はお金を受けとらい。
私たちのやりとりを見ていたマスターがゆっくりと口を開いた。
「お嬢さん、ここは素直に静にご馳走になったらどうだい?学生さんだろ?静はこれでも先生なんだろ?」
ニッコリと効果音が聞こえるくらいの笑顔で私に言う。
うっ…。
でも…。
チラリと辰巳さんを見ると、うんうんと頷く。
「…じゃあ、ご馳走様…でした。ありがとうございます」
諦めた私に2人は満足そうにしている。
なんだか、悪いなぁ…。