この世界の中で生きていく為に私がすること。

店の外に出ると、全身が震え上がるような寒さが私を襲う。
さっきまでコーヒーを飲んでいて、体は温まっているはずなのに。

改めて辰巳さんにお礼を言うと、「いいえ、どういたしまして」とサラリと返されてしまった。

カッコイイな…一挙一動にドキッとしてしまう。話をしているときは、辰巳さんの空気に緊張が和らげられて難無く話すことが出来たが、改めてやはりカッコイイなと思う。


「お家どこ?」

「○○町です」

「僕も○○町ですよ。僕は薬局の近くのマンションなんです」

「私も薬局の近くですよ?もしかしてご近所さんですかね」


なんて言いながら一緒に帰ることになった。

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