この世界の中で生きていく為に私がすること。
「じゃあまた学校で…おやすみなさい」

私は辰巳さんに一礼して、背を向けてアパートの入り口に向かった。
楽しかったな、と思い出すと自然に顔がニヤけてしまう。


緩みそうになる顔を抑えながら、アパートに向かう私の耳にボソッと聞こえた。






「逃がさないから」




えっ?
辰巳さん?

今、辰巳さんの声が聞こえたような気がし、振り返るが辰巳さんはニコっと微笑を浮かべていて「どうしたの?」といった表情をしている。


あれ?私の聞き間違いかな?



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