初恋の相手は社長でした
蒼生も断るために来たわけで
花音だからではない
あの子が目の前にいるから
目をつむれば、俺に笑いかけて
「蒼生・・・・蒼生」て具合に手を出して来やがる
俺も、無邪気な笑顔に夢中になってきた
だから、その子以外とは・・・やめておくって思った
指定されたホテルついた時
俺の目の前にいるのは紛れもないあの子だ
両親は『花音』と言っていたが
俺にはあの子に見えた
案内され部屋に入り
すぐさま言った
「この見合いは断らせて頂きます」
「花音が嫌いなのか?秘書までしたろうに?」
「俺には花音しかみえてませんでしたけど花音の代わりに来た、あの子が目に焼き付いて離れません。幾度となく花音さんの身代わりに私と会い引かれてしまいました」と言うなり陽菜を見つめた
「それじゃあ、花音の代わりに地味な陽菜が?仲村さんバカも休み休みにしませんか?陽菜の地味さで私ども世間になんと言われているか、」
「では聞きます、そこにいる娘さんは誰なんですか?」
「え?花音だろ?こんな美人なのは花音しかいないだろ?」
「俺には陽菜さんでしか見えないけど、あの花音がこう言う場で大人しく座っているとおもいますか?俺は思わない」
「では、この話はなかった事にします」と父は出ていこうとした「陽菜の荷物、じいさんとこに送っておく私に恥をかかせた罰だ、家には戻らなくていい」と言われた
「社長ありがとうございます、気持ちだけでも嬉しかった、私も社長が・・・・・」と一礼して出ていった