だから今夜も眠れない
「人が暮らせるようになったな」


「ありがとうございました」


「思ったより時間がかかったな」


「いろいろ買っていただいてしまって、すみません」


「あんたのためじゃない。

リュカが暮らすんだ、あんな何もない部屋で暮らさせるわけにはいかんだろ?」



まあ、理由はどうあれ、洸に持っていかれてしまった以外ものも、

処分してしまった私は、

小さな冷蔵庫とベットと電子レンジしか購入していなかった私を呆れ、

届いた荷物を全て返品させ、

最新式の家電に買い替えさせた。


だって、貯めてたお金は持ち逃げされちゃったし、

給料日前であまり持ち合わせもなかったんだもの。


「お金はいつかお返ししますから」

そう言う私に、

「お前のためじゃないって言ったろ?

金は要らない。

お前の元彼とは違う

 それにしても、ひどいなお前の元彼ってやつは」

「え?」

洸のことは言ってないはずなのに?


宗太郎さんは、バツの悪い顔をしたが

「悪いが色々調べさせてもらった。

リュカを預けるんだ、しょうがないだろう?

 お前と付き合ってた時も他に女が5人はいたぞ」

「ごっ!!」

「お前を入れて、6人だったか?」

き、聞きたくなかったんだけどな~

っていうか、いつからどのくらい私のこと知ってるのよこの人?



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