サンドウィッチの具の悩み事【BL】
そしてそして、不幸にも舌を噛んでしまい激痛が全身を駆け巡る。
「〜〜〜〜っ!」
とっさに手で口元を押さえて時雨と璃壱に助けを求める視線を送るが、2人は何故か顔を赤く染めたまま動かない。
「したっ、かん、だっ」
舌の痛みが残っているため上手くは喋れないが必死に状況を伝える。
だが、それでも動かなくて頭に“?”が浮かび首を傾げる。
「あ〜…ほんとヤバイ。」
璃壱は自分の手で口元を覆い隠し目線をそらす。
「…………エロ。」
なんと時雨からは爆弾発言が発っせられる。
俺はそれにビックリし少しの間痛みがどこかへとんだが、またもやピリピリと襲ってくる。
なんかさっきからエロ、エロ言われるんだけどどこがだよ!
と言う俺の思いが分かったのか璃壱は先ほどまでのそらしていた視線を俺に向ける。
「アス、自分の状況わかってる?」
「…………?」
意味がわからん。と言いたいけど言えない代わりに頭を横に振る。
「………はぁ、無自覚め。」
ボソッと時雨が何か呟いたが聞こえない。
まだ、寝転んだままの俺に璃壱は近づくと頭を優しく撫でながら言葉を発する。
「今のアスは襲ってくれって言ってるようなもんだよ?
萌え袖に少しデカイシャツ。それに目がウルウルで上目遣い。きわめつけはベットに倒れてるし。
俺達じゃなかったら――襲われてるよ?」
最後の一言は艶っぽい声を耳元で言われ、ゾクゾクっとした。
「だから、気をつけてね?」
そう言ってニコリと笑う璃壱だが目が笑っておらず危険だと判断し首を全力で縦に振る。