ダサこちゃんに乾杯! ~壱~
「あん?ダサこちゃん、今なんつったの??」

めっちゃ引きつってるけど顔。…ヤバイよ?

「自分でやればって言ったの」

私の言葉にどんどん怒りの顔へと変化していく。
塗りたくった意味無くなってるけど?

フゥと息をつく。

「合コンだろうが医者だろうが塗りたくろうがアンタらの勝手だけど、やることやってからにしなよ。……それじゃ只の給料泥棒でしょ?」

それだけ言って出入口に向かう。

「ちょっと待ちなさいよ、ダサこ!」

振り返れば怒りが頂点らしくブルブルと体を震わせながら般若のような顔を私に向けている。

「はぁ~、何?」

面倒くさくて耳を指で軽く掻きながら問えば、

「生意気なのよ、アンタ!ダサこのクセに私たちに逆らってここから出られると思ってんの!?」

「そうよ、ウザいのよ!」

「顔はバレるから…体にしとく~?」

言葉じゃ勝てないと手を挙げるね……ありきたりだなぁ。
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