超純な彼と微不純な彼女
【2人だけの夜】
「将来、イラストレーターになりたいんだ……で、色んなキャラクターを生み出したい……なぁって思ってる」
「ふぅ~ん」
「動物ってね、いっつも人間に支配されてっから………
みんな鳥みたいに、羽をつけて自由にしてやりたいんだ
人に出来ない事、動物に与えてやりたい……で、ずっと書いてる……」
白い画用紙に描かれた……優しいパステルカラー主体のその絵は、私の目に入り心に到達した。
羽の生えた犬
羽の生えた猫
羽の生えた兎
羽の生えた熊 羽の生えた猿
みんな優しい目を持った動物達~
大空を気持ち良く飛んでいた。
この絵を描く不思議な男子生徒を……私は見つめた。
ただの、その辺にうじゃうじゃいるイケメンとは段違い。
恋に落ちた~
恋の崖っぷち、足を踏み外した私……真っ逆様に落ちて行った~