超純な彼と微不純な彼女 【2人だけの夜】

「将来、イラストレーターになりたいんだ……で、色んなキャラクターを生み出したい……なぁって思ってる」



「ふぅ~ん」




「動物ってね、いっつも人間に支配されてっから………
みんな鳥みたいに、羽をつけて自由にしてやりたいんだ
人に出来ない事、動物に与えてやりたい……で、ずっと書いてる……」



白い画用紙に描かれた……優しいパステルカラー主体のその絵は、私の目に入り心に到達した。



羽の生えた犬
 羽の生えた猫
  羽の生えた兎
   羽の生えた熊      羽の生えた猿




みんな優しい目を持った動物達~
大空を気持ち良く飛んでいた。



この絵を描く不思議な男子生徒を……私は見つめた。



ただの、その辺にうじゃうじゃいるイケメンとは段違い。



  恋に落ちた~



恋の崖っぷち、足を踏み外した私……真っ逆様に落ちて行った~




< 143 / 217 >

この作品をシェア

pagetop