超純な彼と微不純な彼女 【2人だけの夜】

「私さ~明日からね、女磨くんだぁ♪」

って、ケータイから聞こえてきた愛理の弾んだ声。




「……ん?……って」

……私の返答、このセリフで愛理が何を言いたいのか、さっぱりわからないけど、何かを、私に言いたい事だけはわかる。



「……で?」




「着付け教室に通います、宣言!」




「はぁ?……意味不明で、よくわかんないんだけど……」




「大和撫子たる者、日本の女ならね、着物の着付けぐらい、自分で出来なきゃ」



「………?」




この裏には何が隠されてんだろ?




だって………ただ、それだけの理由で、愛理が着付け?
んな事、考えられない、きっと、きっと何か、別の理由がある筈なんだけど………ん?




わからないや、愛理と着付けなんて……だって何処にも接点ないんだもん。





< 155 / 217 >

この作品をシェア

pagetop