超純な彼と微不純な彼女
【2人だけの夜】
私は一瞬、息が止まった。
息だけじゃない、視界に入る全てのものが静止状態になり、耳も……何も聞こえなくなって……
そのままの状態で、私は記憶の糸をたぐった。
和真くんは写真が好きで……特に、自分が撮られる方が大好きで、よく、
撮って~撮って~って言われたっけ……
お互いに撮り合いっこして、写メールで送り合ったりなんかして……
このヌード写真も、ある日、ラブホでふざけ合って撮ったものだ……。
私のデータフォルダには、削除したから和真くんに関する写真は1枚も残っていなかった。
でも和真くんのフォルダには……まだ私が……
嘘……どうしよう~
響くんに、響くんに見せられたら、生きていけないよ………