超純な彼と微不純な彼女
【2人だけの夜】
止まっていた噴水が……シャァ~って再び舞い上がり……
私は我に帰った。
私の前には、ケータイ片手に、ニタニタと薄気味悪く笑う和真くんの姿が……
響くんに送る?って、メルアドも知らないくせに……
そうよ、これは脅し、私を脅してるんだわ……脅してさ、
私を連れて行こうとしてんだ……
そんな手に乗るもんか……
「勝手にすれば?」
と、身をひる返して私は歩き出した。
???……今度こそは、後ろから追って来る気配はなかった。
諦めたのかな………