超純な彼と微不純な彼女
【2人だけの夜】
強気で言ってはみたものの……内心はとても不安で、恐くて、泣きたくて……
早足で駅まで着いた私は、後ろに人の気配がない様子だったので、そぉ~っと振り返って見た。
和真くんは……もう何処にもいなかった。
取り敢えず、ホッとしたけど……
不安は消えない。
駅のショッピングセンター、手芸屋さんに立ち寄った私は、マフラーにする毛糸を吟味……。
色々、毛糸の玉を手にしながらも……
私の心は、さっきの悪夢に包まれていた。
どうしよう~
あんな写真、撮らさなきゃ良かった……
と思っても、もう後の祭り……。
事実は消えない……。
響くんに……相談も出来ないし……
愛理先生に相談するしかない。