超純な彼と微不純な彼女
【2人だけの夜】
車椅子に乗ったおじさんが……
???誰???
そのおじさんは、さも親しげそうに笑っていた。
「?響くん誰?知り合いなの?」
車椅子のおじさんは、響くんの側に寄って来て……
「おぉ~兄ちゃんか?この時間に来たら会えるかなと思ってね……良かったよ」
「あっ…………」
って、響くんが凄く凄く嬉しそうな顔してる!
響くんと車椅子のおじさんは見つめ合った。
「兄ちゃん、随分待たせたなぁ……
次の日に返しに来るつもりが……お金借りたその日に、
交通事故にあって、この有り様だよ、
子供に返して来てくれって頼みようにも、兄ちゃんの連絡先も名前も聞いてなかったんでね、
やっと車椅子での外出が許されたから……」