超純な彼と微不純な彼女
【2人だけの夜】
その日は、教室外に出て、木のデッサンをする時間だった。
大きなスケッチブックをもって、私は部員達と外へ~
木と白い画用紙と交互に見てた、私の視界に……ある人物が……入ってきた。
それは、少し離れたとこで……体育座りで懸命に描いてる響くんの姿だった。
髪は……少しくりっとウェーブがかかってる……それってパーマ?
んな事ある訳ないよね、美術部なんて陰気な子ばっかで、オシャレでパーマかける男子なんている筈ないし……
……ってことは天然か……でも、見た目は、顔はかなりイケてるよ。
こんなイケメン……ウチの学校に?
それも美術部に?
私のデッサンの手は止まり………
私の目は、響くんに釘付けになってしまった。
桜田 響…………
この時は、まだ名前も知らなかった。
その描いてる表情が……真っ直ぐで、優しくて、キレイで……何だかとても眩しかった。