超純な彼と微不純な彼女
【2人だけの夜】
愛理の誘惑は、更に続いた。
「年一回のクリスマスなんだよ、
響くんに言えばいいじゃん!」
「絶対に無理よ」
「ねぇ~流奈が一緒でないと、親に言う口実がなくなんのよ~お願い~
ねっ、響くんに一回言うだけ言ってみてよ~」
「愛理が私を誘うのは、親への口実の為だけじゃない!」
「違うよ、それだけじゃないよ!
響くんと流奈が付き合った、初めてのクリスマスなんだよ、
いい思い出になればなぁ~ナンテ
友達だから思ってんじゃん!」
初めてのクリスマスか…………
そりゃあ私だって、行けるもんなら行きたいよ。
でも……響くん、バイト何かしてないし、たぶん…そんな大金用意なんて出来っこないもん……。