女の子として見てください!
「ね、美桜ちゃんのLINE教えて?」

シュウくんが、そう言いながら私の右手をぎゅ、っと握ってきた……。

き、きたきた!
これは間違いなく、いけるパターンだよねー⁉︎


……でも、自分を偽ることは嫌だから。
今まで、私が男の人にフラれてきた理由も、彼に話したい。

大丈夫。きっとシュウくんならわかってくれる。シュウくんは、今まで出会ってきた男の人たちとは違う気がする!


「あのねっ、シュウくん」

私は、じ、っと彼のことを見つめた。


「うん、なになに?」

彼は、私の手を握ってくれたままだ。


そのことに安心して、私は笑顔で伝えることができた。


「私ねっ、警視庁刑事部捜査第一課強行犯捜査係で、仕事がら血塗れの遺体とか見ても全然平気だし、柔道五段のうえに超怪力だから男の人も平気で遠くに投げ飛ばせるし、その代わり女の子らしい要素って見た目以外なんにもないんだけど、それでもいいよね⁉︎」
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