女の子として見てください!
「……どうしてなんですか?」
私は、私から逸らされた翔さんの目を、となりからじっと見つめてそう尋ねる。
彼は、一瞬だけ視線を動かし、私と目を合わせてくれた。
だけど、またすぐに前を向いた。
目を逸らされたことがすごく嫌で、私は少しだけ声を荒げて。
「せめて、理由を教えてほしい!」
と言った。
でも、彼はこっちを見ないし、なにも答えてすらくれない。
その態度に、私はついにイラッとして。
バッと、彼の前に立ちふさがった。
彼はやむをえず足を止め、そして、
ようやく私と目を合わせた。
「フラれたけどしつこくつきまとおうとか思ってるわけじゃなくて、むしろ気持ちにきちんと整理をつけるためにフラれた理由を聞きたいんですよ!
このままじゃ私、一生翔さんのこと想い続けますよ! それでもいいんですか!」
「俺は、お前のことを思って……!」
「はあ⁉︎」
上司に「はあ?」なんてありえない発言だと思うけど、今はそんなの構うもんか。
今の翔さんは、わけがわからない。
私のことを思って私のことをフッだと言うのだろうか?
その理由も話さずそんなことだけ言われたって意味がわからない。
そして、諦められない。
そんなやり取りをしていると、私の大声に反応してか、ケーキ屋さんの前で掃き掃除をしていた女性が、
「あの……」
と声をかけてきた。
しまった、うるさかったかな?と心配になりながら顔をあげると。
「松城さんよね? お久しぶりですー」
とあいさつされる。
私は、私から逸らされた翔さんの目を、となりからじっと見つめてそう尋ねる。
彼は、一瞬だけ視線を動かし、私と目を合わせてくれた。
だけど、またすぐに前を向いた。
目を逸らされたことがすごく嫌で、私は少しだけ声を荒げて。
「せめて、理由を教えてほしい!」
と言った。
でも、彼はこっちを見ないし、なにも答えてすらくれない。
その態度に、私はついにイラッとして。
バッと、彼の前に立ちふさがった。
彼はやむをえず足を止め、そして、
ようやく私と目を合わせた。
「フラれたけどしつこくつきまとおうとか思ってるわけじゃなくて、むしろ気持ちにきちんと整理をつけるためにフラれた理由を聞きたいんですよ!
このままじゃ私、一生翔さんのこと想い続けますよ! それでもいいんですか!」
「俺は、お前のことを思って……!」
「はあ⁉︎」
上司に「はあ?」なんてありえない発言だと思うけど、今はそんなの構うもんか。
今の翔さんは、わけがわからない。
私のことを思って私のことをフッだと言うのだろうか?
その理由も話さずそんなことだけ言われたって意味がわからない。
そして、諦められない。
そんなやり取りをしていると、私の大声に反応してか、ケーキ屋さんの前で掃き掃除をしていた女性が、
「あの……」
と声をかけてきた。
しまった、うるさかったかな?と心配になりながら顔をあげると。
「松城さんよね? お久しぶりですー」
とあいさつされる。