独身一般職(37) vs 新人リア充(20)
帰りもずっと無言のままで、金庫の駐車場に着いた。

「荷物、僕が持ちますよ」

私が持っていたATMのカートリッジを下風代理が受け取る。


私は迷った末、思っていた疑問を彼にぶつける。


「さっきのことなんだけど…

確かに下風代理の言った通りで、私は仕事の事を優先すると思うわ。


…そのことをわかっていたんだよね?

それなのにどうして、好きだなんて言ったの…?」


下風代理の告白するタイミングは、彼の言う通りで、どう考えても今じゃない。

だから、私も素直に気持ちを受け止めることができなかった。

「なんでって…姐さんが聞いたんでしょ?

『私のこと好きなの?』って」


一旦車から降りた下風代理は、また運転席に乗り込みドアを閉めた。

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