☆ASHIOTO☆:短編:
「芽衣…渉先輩が死んじゃったら悲しいから…。」


「ごめん…。」


「芽衣はこれからも絶対に渉先輩
に付き纏いませんから…。死んじゃダメです。」


そう言って芽衣は俺に背中を向けて歩いて行く。


言わなきゃ…。今.言わなきゃ本当
に芽衣と二度と会えないような気がした。


「芽衣!!俺.お前の事が好きだ!!」


俺は芽衣の背中に向かって思い切り叫んだ。


芽衣が振り返って俺を見る。


「好きなんだよ。お前が俺のそばか
ら居なくなって初めて気付いた。
もう遅いと思うけど…伝えたかったんだ…。俺は芽衣の事が大好き。」


「……。芽衣がそばに居ても渉先輩
は死にたいって思いませんか?」


俺が何も考えずに言った言葉に
芽衣はずっと悲しい思いをしていたんだ…。


純粋で…人を疑う事を知らない芽衣だから…。


本当にこんな芽衣みたいな奴が居るんだ…。


だからこそ言葉にして伝えなきゃダメだと思った。
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