【番外編】元ヤン少女が進学校へ。
……その言葉の直後に、あたしたちの身体は
ほんの少しだけ離れた。
そしてあたしは、柊季を見上げる。
「…でもさ、誰かを泣かせる彼氏なんて
おまえも嫌だろ?……茉実にとっても
自慢の彼氏でいてぇーから。」
そう言って、少し顔を赤らめながら
柊季はふいっと視線をそらした。
「……っ…」
……そっか。
柊季が無言返しをしなくなったのって…
……あたしのため、だったんだ……__
……そんな柊季の言葉が嬉しすぎて…
あたしは、ニヤついてしまう顔を
必死で抑える。
あぁ、好きだなって…
あたしにとっては、あたりまえのことだけど
改めて、そう思ったんだ……__