再会
「ちょ、ちょっとージュン!もう、離してってば!」
しかもジュンってば、そんなのお構いなしに、抱きついてくるんだ。
「ゴメン、ちょっと日差しが強くて、疲れたみたいだ。少し休めば、大丈夫だから」
アキは、二人の冷やかしなんかは気にせずそう言うと、通りにあったベンチに腰を下ろした。
「アキ、色白いもんなぁ。ちゃんと、食うてるか?リリィの方が、よっぽど逞しそうやもんな~」
「ちょっと、ジュン?!なんですって?」
二人が、またベンチの周りで騒ぎ始めてくれたので、ホッとした。
ジュンから解放された私は、気持ちを落ち着け、一つ深呼吸して、顔の火照りを冷ました。
「アキ、大丈夫?」
アキの隣に座り、目を瞑って天を仰ぐアキの額に、もう一度自分の掌を当てた。
するとアキは、その手に自分の手を重ねて、言ったんだ。
「ありがとう。レイの手には、不思議な力があるんだな。どんどん体が楽になるよ」
私は、固まったまま動けなかった。
アキは「冷たくて気持ちがいい」って言ってくれたけど……
重ねられた手が熱を帯びて、火傷してしまうんではないかと思うくらい、熱かったんだ。