再会
初めてのトルコ食にお腹も膨らみ、会話にも花が咲いてきた。
「なぁ、レイ、こないだ言ってたパリで出会った女って、リリィのことやろ?」
ビール好きのジュンは、既に2杯目を飲み干し、今日もご機嫌だ。
私の見たところによると、多分、そんなに強い方ではないと思うのだけど。
「何、何、なんの話~?」
そこへ、相変わらず飲みっぷりのいいリリィも、参戦してきた。
彼女のペースで飲んでいては、大変なことになってしまうのに……
「まぁ、確かに、こいつなら、夢も大声で叫んでそうやもんなぁ」
そう言って、ジュンはまた笑ってた。
自分のことを言われているのが気に食わないらしく、リリィはビールを飲み干し、店員さんに、ワインをオーダーしている。
「ジュン、あんた本当に、おしゃべりな男ね。アキを見なさいよ!男はね、黙ってどっしりしてる方が、モテるのよ」
そう言ってリリィは、カラフェのワインを二つグラスに注ぎ、一つをジュンの前に差し出した。