再会
「あのお爺さん、私に何て言ってたの?」
「『子供はワインを飲んじゃだめだよ!』だってさ。それにあんたのこと“少年”って言ってたから、すっかり勘違いしてたのね、あのおじいちゃん」
リリィは、さっきの場面を思い出しながら、笑いを堪えて話してくれた。
そして、ハーフパンツにスニーカー、上はTシャツにパーカー姿の私を全身くまなく見て、「でも仕方ないわね」って堪えきれずに笑ったんだ。
「ひ、ひどーい!」
「まぁ確かに、あたしも、まさか同い年とは思わなかったもの。それに、日本人は基本的に、若くみられがちだしね。」
「リリィって同い年なの?これでも、大学行ってる時は年相応かそれ以上って言われてるのに……」
「そうなの?」
リリィの疑いの眼差しが突き刺さる。
でも、本当にそうだから仕方ない。
ロングヘアで今のような格好でない時ならば、いつも二歳ほど上に見られていたのに。