再会
私とアキもそんな二人の後ろを歩いていた。
「アキも『ローマの休日』見たことある?」
「あぁ。母さんが好きだったから、ビデオがうちにもあるよ」
「なんだか不思議だね。これから、あの舞台を、実際に見ようとしてるなんて」
「リリィのおかげだな。俺やジュンじゃ、そんなルート思いつかないよ。それに……」
「それに?」
「なんだか、俺たちも『ローマの休日』とそんなに変わらないなぁってさ」
「え?」
どういう意味なのか聞こうと思ったのに、アキはそのまま足早にリリィたちの背中を追って行ってしまった。
私たちと『ローマの休日』が同じ?
どういう意味だろ?
「レイ、はよ来な置いていくでー」
「あっ、待ってよ!」
なんだかわかるような、わからないような……
答えの出ないまま、私も慌てて三人へと駆け寄ったんだ。