再会
「な、なにすんのよ」
「お前は嘘つきなんかとちゃうやろ?」
「え?」
驚いた顔のリリィがジュンを見上げている。
いつになく真剣なジュンの顔がそこにはあったんだ。
「リリィは、誰より自分に正直やん。自分のしたいこと、なりたいもの、ちゃんとみんなに言えるやろ」
「そんな……言ってるだけで、夢も叶った試しがないし……口先だけだって思ってるでしょ?」
「俺らは知ってる。リリィが口先だけやないって。めっちゃ頑張ってるんやって、わかってる。だから、いつも通りにしとけって」
ジュンはそう言うと、同意を求めるようにアキと私に視線を向けた。
「あぁ」
アキが一つ頷いた。
「リリィってば……何言ってんのよ。リリィは誰より素直で正直なんだよ。元気のないリリィなんて、リリィじゃないんだから」
そっと口から手を抜き出したリリィは、ガバっと力強く私を抱きしめた。
「もう!レイが生意気なこと言ってるー!」
そう言って聞こえてきたリリィの泣き笑いが、薄暗い洞穴になったところに優しく響いていた。