再会
ねぇ、リリィ
リリィも不安だったんだよね。
将来のこと、自分のこと、私が悩んでるように、あなたもきっと悩んでたんだよね。
でもね、いつも前を向いて、誰よりも顔を上げて、全速で突っ走ってるリリィは、やっぱりスゴイよ。
嘘つきはきっと私の方だ。
まだね、自分のこと、何一つわかってなかったんだから
お父さんのせいにして、自分と向き合っていなかった私は、本当の自分をずっと隠してたんだよね。
「こらこら、そんなに力いっぱいしたら、レイが折れてまうやろ?」
ジュンはおちょくるようにリリィの肩を叩いた。
「もう!なんですってー」
いつも通りの元気な声が辺りに響いた。
リリィの体が離れて一人立ち尽くす私の耳元に、優しい声が届いたんだ。
「レイも怖い?」
「え?」
振り向くと、すぐそこにアキの顔があって、少しドキっとしたんだ。
でも、その表情が少し曇っていて、私は首をかしげた。