再会
「これはね、十年後の約束への切符よ」
「切符?」
ジュンが首を捻る。
「そう。タイムカプセルみたいなもんよ。十年後、これを開封するの。でも、誰か約束を破ると、手紙を読めない人が出ちゃうでしょ?だから、みんな責任を持って、この手紙を持ってくること。いい?!」
そう言うと、リリィはいつもの通りお色気タップリのウィンクをしたんだ。
「リリィ、たまにはエエこと言うやん。なるほどなぁ、そういうことやな。レイ、頼むでちゃんと俺の分、持って来てや」
ジュンは私の手元にある自分の手紙を見ながら言った。
「うん、そうだね。ジュンだけ読めなかったら可哀そうだもんね」
「そうやで~。ホンマ頼むわ」
リリィの考えた誓いの切符
再会への切符
すると黙って聞いていたアキは、手紙をバッグにしまいながら、別の袋を取り出したんだ。
「アキ、なんやそれ?」
ジュンが目ざとく見つける。