再会
「アキもなかなかやるじゃない。いつの間にこんなの作ったのよ?」
「そやそや、なんやカッコイイやん。ってか、俺だけなんもせんくてカッコ悪いやんか」
「そんなの私もだよ」
「いいんだ。俺がどうしてもみんなに渡したかったんだ」
アキのその言葉に、リリィは素直に頷いた。
「アキ、ありがとうね。大切にするわ。」
リリィはそう言って、プレートをしっかりと握った。
「さぁ、そろそろ時間だわ。あたし、もう行かなくっちゃ」
私は思わずジュンの顔を見上げた。
一瞬、寂しそうな表情を見せたけど、すぐさまいつもの笑顔に戻り、ジュンはリリィに手を差し伸べた。
「リリィ、ほんまにありがとう」
「何よ真面目な顔して、あんたらしくないじゃない」
ギュッと握手を返すリリィだけど、涙を堪えるのに必死だ。
続いてアキとも握手を交わした。
「リリィ、ありがとう。一緒に旅が出来て、本当によかったよ」
「あたしもよ、アキ。ありがとうね」
私はと言えば、涙腺なんてとっくに決壊している。