再会
サッと手が差し出され、私もその手を強く握り返した。
「レイ、ほんまにありがとう」
「こちらこそ」
「俺、レイにはいろんなもんもらったわ」
「え?」
それは私の方だよ……
「レイ、出会った頃とは別人みたいやな。でも、今の方がきっと本物のレイなんやろ?」
ジュンの真っ直ぐな視線に、私も真っ直ぐ見つめ返す。
今日は涙は出なかった。
だって目の前にあるのは、ジュンの眩しい笑顔だから。
「うん……って、まだ自信を持っては言えないけど、今は毎日が楽しい。生きててよかったって思える。ジュンたちのおかげだよ」
「そっか……あとは、自分の気持ちに素直になるだけやな」
「素直に……」
「そや。欲しいものは欲しい、好きなものは好き、我慢せんと言うたらええ。それはワガママなんかとは違うで」