【てぃんかーべる】
わたしの名前は

水森 つかさ

小さい頃から
きれいな人に憧れてた
幾分ませた子どもだった

将来の夢はアイドル

高校生二年生のとき
初めて
美少女オーディションに応募した

最終選考まで残ったのだけど…
落選した

審査員にこう言われた

「君は可愛いんだけどね
 なんだろう…
 なにかね
 光るものが足りないんだよ」

わたしは
下唇を噛んで
涙をこらえた

悔しかった。

とても。

てか
光るものってなんですか?

なんで
あなたなんかに
光るものが足りないとか
言われなきゃいけないわけ?
って反撃したかった

悔しさをバネに
それから八回
大手のオーディションを受けた

けど
結果は全て
一次選考落選

美少女オーディションに
落選したけど
最終選考にまで残っていたんだ
という自信がどこかにあった

だから…

だから

厳しい現実をつきつけられ
計り知れない
ショックを受けた
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