【てぃんかーべる】
「帰って」

南 恭子は
なにもいわない

「帰ってったらっ」

あたしは
叫びながら
シチューの皿を
彼女にぶつけた

「また
 来るわね」

そう告げると
彼女は出て行った

一人になった
あたしは
台所に向かい
シチュー鍋を
床にぶちまけ
冷蔵庫から
ポテトサラダを取り出し
器ごとゴミ箱に捨てた

胸の内で
みんな
死んでしまえ
と吐きすてた
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