【てぃんかーべる】
南さんに
くるみのことを訊いてみよう

できたら
彼女のお見舞いもしたい

この業界でできた
初めての友人だもん
力添えがしたい
素直な気持ちだった

事務所に戻ると
南さんのデスクを覗いた

彼女の姿はなかった

携帯に電話しようかと
迷った
けど…やめた
なぜか
電話してはいけないと感じたから

南さんが事務所に
戻るまで待つことにする

掛け時計に目をやると
時刻は6時前
窓外は夕日で染まっていた
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