【てぃんかーべる】

「んーとね。
　今回、いわゆるギャル系から
　清純までの読者モデルを集めて
　新たに雑誌を創刊しようと
　思ってるんですよ
　だからモデルさんを
　多く募集してるんですけど
　橋本さんは
　どうして
　読者モデルになりたいと思ったの？」

野田が訊く

「憧れがありまして
　モデルの仕事が
　どういうことをするのかなって」

「興味が湧いたと」

「はい」

「なるほど。
　もしモデルの仕事が忙しくなったら
　ケーキ屋さんを休まないと
　いけないかも知れないけど…」

「あ、それは……
　最初はアルバイト感覚でやりたいと
　思ってるんですけど」

「あーはいはい
　全然かまわないですよ。
　少しでも君のようなかわいい人が
　入ってくれた方が助かるからね」

野田がいった

「あ、そうですか」

そういって
橋本 英理は
笑顔をつくった

ふむ……
彼女からあまり本気度が
伝わってこない
ただ緊張してるだけか…
それとも
自己主張が苦手なだけか…

なんにせよ
しっかり職に就いているだけに
これを落とすのはハードルが高そうだな
俺は
野田と三村に目で合図した