【てぃんかーべる】
二本目の煙草を
吸い終わろうとした時に
仁がやってきた
軽く唇を噛んでいる
私は仁に声をかけた

「仁…落ち着いたか?」

「え…ま、まぁ」

彼は
ばつの悪そうな顔をした

「そうか」

私はそういって
三本目の煙草の火をつけた

「俺は…まだまだですよね」

仁は横目でうつむいている

「ふっ
 今夜私の家にこないか?
 一本十八万のブランデーをあけよう」

「…野田さん」

「三村には内緒だぞ」

そういって私はほほえんだ

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